【簿記】「手形の割引」って何?

[簿記3級]仕訳問題一覧

商品の販売などをして受け取った約束手形や為替手形は、通常、受け取ってから2~4ヶ月後の決済期日(満期日)までは、お金と交換することができません。

しかし、この約束手形や為替手形は、決済期日前に銀行に持っていくと、割引価格で買い取ってもらうことができます。

これを「手形の割引」といいます。

【簿記】「約束手形」って何?

【簿記】「為替手形」って何?

例えば、7月20日に、魚屋が寿司屋に魚を3万円で販売し、代金は約束手形で受け取ったとします。

そして、魚屋が受け取った約束手形の、銀行でお金と交換してもらえる日(決済期日)は、10月20日とします。

手形の割引

魚屋は、9月20日(決済期日前)に、約束手形を銀行に持っていくと、買い取ってもらえるのです。

ただし、3万円の約束手形を3万円で買い取ってもらうことはできません。

なぜなら、10月20日にならなければお金と交換できないものを、特別に、9月20日に買い取ってもらうからです。

したがって、割引価格で買い取ってもらうのです。

手形の割引は、お金の貸し借りを意味する

銀行は、9月20日に、魚屋から約束手形を買い取りますが、これは、魚屋から約束手形を預かって、魚屋にお金を貸し付けることを意味します(魚屋にとっては、お金の借り入れを意味します)。

そして、銀行は、10月20日(決済期日)に、約束手形の振出人である寿司屋からお金を受け取るのです。

銀行は、魚屋に3万円を貸し付けて、寿司屋から3万円を受け取っても儲けはありません。

銀行は、儲けるために、魚屋に3万円より少ないお金を貸し付けて、寿司屋から3万円を受け取って、差額を儲けとするのです。

通常、お金を貸し付ける場合、利息を受け取ります。

利息を受け取って儲けるのです。

手形の割引の場合も、3万円より少ないお金を貸し付けて、3万円を受け取った差額は、利息を意味します。

そして、この差額は、銀行にとっては利息の受け取り、魚屋にとっては利息の支払いということになります。

通常、利息の支払いは、支払利息(費用)という勘定科目で仕訳処理を行いますが、手形の割引の場合は、手形売却損(費用)という勘定科目で仕訳処理を行います。

勘定科目は異なりますが、どちらも利息の支払いを意味します。

手形の割引を、仕訳で確認しよう

ここまでのところを、仕訳で確認したいと思います。

「7月20日、魚屋は寿司屋に魚を3万円で販売し、代金は約束手形(決済期日は10月20日)で受け取った。」

この場合、魚屋の仕訳は、下の画像のとおり、

受取手形の仕訳

になります。

【簿記】「受取手形」って何?

「9月20日、魚屋は、寿司屋から受け取った3万円の約束手形(受取手形)を銀行に売却し、割引料2千円を差し引かれた残額が当座預金口座に入金された。」

この場合、魚屋の仕訳は、下の画像のとおり、

手形の割引の仕訳

になります。

割引料2千円は利息を意味します。したがって、借方に手形売却損(費用)2千円を計上します。

そして、受取手形3万円から割引料2千円を差し引かれた残額の2万8千円を、借方に当座預金(資産)として計上します。

【簿記】「当座預金」って何?

魚屋のメリット

魚屋は、10月20日まで待てば、3万円が手に入ります。

しかし、資金不足などで、10月20日前にお金が必要になることもあります。

このような場合に、手形の割引を利用すると、資金不足を解消することができます。

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