【消費税】(課税・不課税・非課税・免税)4つの取引の違い

ものを売ったら消費税を預かり、ものを買ったら消費税を支払います。

しかし、ものを売っても消費税を預からない、ものを買っても消費税を支払わない取引もあります。

この記事では、課税取引・不課税取引・非課税取引・免税取引の違いを、知識が全く無い方でも簡単に理解できるように、下記の順番にまとめました。どなたかのお役に立てれば幸いです。

  1. 課税取引と不課税取引とは
  2. 非課税取引とは
  3. 免税取引とは

注)この記事は、平成28年5月1日現在の最新の消費税法に基づいて作成したものです。今後、消費税法に改正があった場合には、直ちに、この記事も更新し最新の状態を保って参ります(平成29年4月1月 更新)。

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1.課税取引と不課税取引とは

まず、どのような取引を行うと消費税がかかるのか(消費税が課税されるのか)を確認してみたいと思います。

下記の4つの要件を満たす取引を行った場合、原則として消費税が課税されることになります。

① 国内において行うものであること

② 事業者が事業として行うものであること

③ 対価を得て行うものであること

④ 資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供であること

上記①について、「国内」とは「日本国内」のことをいいます。

上記②について、 「事業者」とは、「事業を行う個人」と「法人」のことをいいます。なお、「事業を行う個人」とは、個人事業主、フリーランス、自営業、自由業の方(以下、「個人事業主」と省略。)のことをいい、「法人」とは、株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、合同会社等のことをいいます。

「事業として」について、個人事業主の場合、事業者の立場と消費者の立場の二面性があるため、事業者の立場で行う取引のみが「事業として」に該当します。したがって、個人事業主が生活のために使用していた資産を売却するような取引は「事業として」に該当しませんので、例えば、個人事業主が生活用品をフリーマーケット等で売ったとしても、この取引については消費税は課税されず、消費税を預かることはありません。

これに対し、法人の場合、事業活動を行う目的で法人は設立されるため、法人の行う取引はすべて「事業として」に該当します。

上記③について、「対価を得て」とは、現金や売掛金や受取手形等(以下、「金銭等」と省略。)を取得することをいいます。

上記④について、 「資産の譲渡」とは、商品を販売したり事業用に使用していた備品や固定資産等を売却することをいいます。

「資産の貸付け」とは、ビルや事務所等の賃貸しや自動車等のレンタル等をいいます。

「役務の提供」とは、広告宣伝、運送、宿泊、修繕、清掃等のサービスを提供することをいいます。

まとめますと、「 日本国内で、個人事業主や法人が、事業として、ものを売ったり貸したりサービスの提供をして、金銭等を受取った場合には、消費税が課税される」ということです。

そして、上記の4つの要件を満たすことにより消費税が課税される取引を「課税取引」といいます。

例えば、日本国内で、個人事業主が、事業として、商品を売って代金を受取った場合、上記の4つの要件を満たすため消費税が課税されます。したがって、消費税を預かることになります。

では、例えば、消費者が生活用品をフリーマーケット等で売った場合、消費税は課税されるでしょうか?

この場合、消費者は事業者ではなく、また、生活用品をフリーマーケット等で販売することは事業として行うものではありません。したがって、上記の4つの要件のうち② 事業者が事業としての要件を満たさないため、消費税は課税されず、消費税を預かることはありません。

では、例えば、日本の企業が海外で商品を売った場合は、消費税は課税されるでしょうか?

この場合、海外で商品を売っています。したがって、上記の4つの要件のうち① 国内において行うものであることの要件を満たさないため、消費税は課税されず、消費税を預かることはありません。

このように、上記の4つの要件を満たさないことにより消費税が課税されない取引を、「不課税取引」といいます(上記の4つの要件のうち、どれか1つでも満たさなかった場合、その取引を「不課税取引」といいます。)。

【消費税】課税取引と不課税取引を、事例を使って確認しよう

2.非課税取引とは

「消費」とは、ものやサービスを使ってなくすことをいいます。

「消費税」は、ものやサービスを使ってなくす代わりに支払う税金です。

上記の4つの要件を満たす取引を行った場合、消費税が課税されることになりますが、例えば、土地取引(土地の売買)のように、使っても無くならないようなもの(土地は使ってもなくなりません。)であれば、消費税を課税することはふさわしくありません。

また、医療・福祉・教育に係る取引に消費税を課税した場合、低所得者にとっては大きな負担となります。

そこで、上記の4つの要件を満たす取引であっても、下記の17の取引については消費税を課税しなこととしています。この17の取引を「非課税取引」といいます。

① 土地等の譲渡及び貸付け

② 有価証券等の譲渡

③ 支払手段の譲渡

④ 利子及び保険料を対価とする役務の提供等

⑤ 郵便切手類、印紙及び証紙の譲渡

⑥ 物品切手等の譲渡

⑦ 行政手数料等

⑧ 外国為替業務に係る役務の提供

⑨ 社会保険医療の給付等

⑩ 介護保険サービスの提供

⑪ 社会福祉事業等によるサービスの提供

⑫ 助産に係る資産の譲渡等

⑬ 埋葬料、火葬料を対価とする役務の提供

⑭ 身体障害者用物品の譲渡等

⑮ 学校等の教育に関する役務の提供

⑯ 教科用図書の譲渡

⑰ 住宅の貸付け

【消費税】非課税取引を、事例を使って確認しよう

3.免税取引とは

上記で、4つの要件を満たす取引を行った場合、消費税が課税されるとお伝えしました。

4つの要件のうち、① 国内において行うものであることについて、例えば、商品を海外のお客様に販売する、いわゆる輸出取引は国内において行う取引に該当するのでしょうか?

取引を国内取引、国外取引、輸入取引、輸出取引に区分した場合、消費税法では、国内取引と輸出取引を合わせて国内において行う取引としており、輸出取引についても、4つの要件を満たす限り、消費税を課税することとしています。

輸出取引に該当する主なものは、下記のとおりです。

・日本からの輸出として行われる資産の譲渡または貸付け

・旅客の輸送、貨物の輸送等の国際運輸

・国際電話等の国際通信

・エアメール等の国際郵便または信書便

しかし、日本の消費税を海外のお客様に課税することになると、海外のお客様の負担は大きくなります。

こうなると、日本の商品は売れなくなり、国際競争力の低下を招くことになります。

したがって、輸出取引については、輸出をする個人事業主や法人が、輸出の事実を記載した書類等を保存している場合に限り、消費税を課税しないこととしています。この消費税が課税されない輸出取引を「免税取引」といいます。

【消費税】免税取引を、事例を使って確認しよう

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